コンピュータが囲碁でプロの棋士に勝利

コンピュータが人間のプロ囲碁棋士と勝負して勝利したそうだ。


コンピュータ囲碁がプロを相手に初勝利 – やねうらお?よっちゃんイカを買いに行ったついでに電子部品を買い漁る男 とか 2008-03-23 – 小宮日記 とかに詳しい情報が掲載されているが、コンピュータ側はINRIA(フランス国立情報学自動制御研究所)にあるスーパーコンピュータを数百台使用。人間側はルーマニア出身のタラヌ カタリン五段(35歳)。



9×9の盤面を使った試合を3試合と、19×19の盤面を使った試合を1試合行った結果、9×9ではタラヌ氏の二勝一敗、19×19ではタラヌ氏が勝利という形になった。



囲碁は将棋やチェスよりも手の選択肢が広いため、強い「コンピュータ棋士」を作るのは難しいとされていたが、今回は思考アルゴリズムとして並列化がしやすい「モンテカルロ法」を使用し、多数のノードを使用することが勝利につながった模様だ。



当然、盤面が広いほうがより選択肢が広まり、最適な手の選択も難しくなるため、一般的な19×19の盤面でコンピュータが人間に勝つのはまだ難しいと思われるが、今回の勝利は歴史的な快挙ともいえるだろう。



なお、蛇足ではあるがコンピュータ将棋は囲碁よりも指せる手に制約が多いため、現在ではプロ棋士をかなりのところまで追い詰めるところまで性能が向上している。そのため日本将棋連盟は、プロ棋士が公の場で連盟に無断でコンピュータ将棋と対局することを禁止する事態になっている。また、より制約の多いチェスでは、1997年にIBMのスーパーコンピュータが当時の世界チャンピオンを破っている。