Windows Vistaのアクティベーションをクラックする新手法が登場

GIGAZINEの「 WindowsVistaのBIOSをエミュレートしてクラックする新手法が登場」という記事によると、BIOSをエミュレートすることでWindows Vistaを正規のアクティベーション手続きを行わずに利用する方法が発見された、とのことだ。


しかし、GIGAZINEの記事を読んでもいったい何をやっているのかさっぱり分からなかったため、この記事のネタ元( FILEnetworks Blog: Vista 32-bit one click activator (BIOS Emulation) )や Vista Cracked by Team Paradox by Reaper-X .:[ ID ]:. などを確認したところ、これはHPやレノボなどの大口OEMメーカーに向けた、アクティベート済みのVistaをPCに組み込む機能を利用しているらしい。



この「アクティベート済みVista」は、以下のようなメカニズムで実現されている。

  • OEMメーカーはBIOSにマイクロソフトによって署名された「ACPI_SLIC」と呼ばれる情報を埋め込む
  • VistaのOEMインストールメディアやリカバリメディア中には、各メーカーの「ACPI_SLIC」リストが「oemname.xrm-ms」というようなXMLファイルに記録されている
  • Vistaのライセンス認証システムが「oemname.xrm-ms」ファイルを発見し、稼働システムのBIOSの「ACPI_SLIC」情報が「oemname.xrm-ms」ファイル中に記録されているものと一致し、かつプロダクトキーが特定のものであった場合、即座にシステムをアクティベート済みにする


これを利用し、Vistaのライセンス認証システムがBIOSから「ACPI\_SLIC」情報を取得する際に「oemname.xrm-ms」ファイルに記録されている「ACPI\_SLIC」情報を返すようなデバイスドライバを作成することで「ACPI_SLIC」を偽装し、特定のプロダクトキーを入力するだけでアクティベートを完了させることができてしまうそうだ。

ちなみに、このクラックは32ビット版のすべてのエディションで利用できる、とのこと。
これに対してマイクロソフトがどのように対策を施すのか、それともまったく無視するのかが気になるところだ。