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SELinuxを有効にしている場合にDockerコンテナからホストのファイルシステムにアクセスできない場合の対処法

 dockerでローカルのファイルシステムをコンテナ内にマウントして利用するとき、パーミッションは適切なはずなのにそのディレクトリにアクセスできないトラブルに遭遇(環境はFedora 25)。

 とりあえず、SELinuxの状況を確認。

# getenforce
Enforcing

 有効となっていたので、ログ(/var/log/audit/audit.log)を確認。次のように対象ディレクトリ(ここでは「hal」)に対するログが見つかった。つまり、SELinuxによってアクセスがブロックされていたということ。

type=AVC msg=audit(1520416357.374:153155): avc:  denied  { write } for  pid=18595 comm="java" name="hal" dev="dm-0" ino=398292 scontext=system_u:system_r:container_t:s0:c825,c930 tcontext=unconfined_u:object_r:user_home_t:s0 tclass=dir permissive=0

 細かくSELinuxのルールを設定するのが適切なのだが、今回はテスト環境なので次のようにしてcontainer_tに関するアクセス制御を全部無効にすることで対処。

# semanage permissive -a container_t

「start-limit-hit」といったメッセージが出てdocker serviceの起動に失敗した場合の対処法

 systemdでdocker serviceの起動時に、次のようなエラーが出て起動できない場合がある(このメッセージはjournalctl -xeコマンドで確認)。

-- The result is failed.
 3月 07 18:28:10 fedora25 systemd[1]: docker.service: Unit entered failed state.
 3月 07 18:28:10 fedora25 systemd[1]: docker.service: Failed with result 'start-limit-hit'.

 このエラーは使用しているdockerのバージョンとsystemdのdocker.service設定ファイルの内容が合っていない場合に出るようだ。このエラーが出た環境は、Dockerが配布しているパッケージでDockerをインストール後、そのパッケージを削除してFedora 25標準のパッケージに入れ直したというもの。自分で作成して忘れていたのか、それともパッケージによってインストールされたのか分からないが、/etc/systemd/systemディレクトリ以下にdocker.serviceファイルが残っていたのが原因。

 このファイルを削除し、systemctl daemon-reloadでsystemdの設定を読み直したら復旧した。