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Windows環境でのRubyのSSLエラー対策(Windowsが管理するルート証明書を使う)

 Windows環境でRubyを使う際、以下のようなエラーが出る場合がある。これはSSLアクセスに利用できる適切なルート証明書がないために発生する。

C:/Ruby23-x64/lib/ruby/2.3.0/net/http.rb:933:in `connect_nonblock': SSL_connect
returned=1 errno=0 state=error: certificate verify failed (OpenSSL::SSL::SSLErro
r)

 対策としてはルート証明書を用意すれば良いのだが、ネットから安易にダウンロードしたくないという場合、「certmgr」というツールでWindowsが管理するルート証明書をエクスポートし、opensslコマンドでRubyが扱える形に変換して利用すれば良い。

 まずスタートメニューの「プログラムとファイルの検索」に「certmgr.msc」と入力してEnterキーを押す。certmgrが起動するので、左ペイン内の「信頼されたルート証明機関」-「証明書」を選択する。

 すると証明書一覧が表示されるので、右ペインをクリックし、Ctrl-A等を入力してすべての証明書を選択する。続いて右クリックしてコンテキストメニューの「すべてのタスク」-「エクスポート」メニューを選択する。「証明書のエクスポート ウィザード」が開くので、指示に従って進める。「エクスポートファイルの形式」では「PKCS #12」を選択し、「すべての拡張プロパティをエクスポートする」にチェックを入れておく。エクスポートされたファイルは.pfxという拡張子が付く。

 続いてこのファイルを引数に指定して次のようにopensslコマンドを実行する。Windowsにはデフォルトではopensslコマンドが含まれていないので、別途インストールするか、適当なLinuxマシンにエクスポートした.pfxファイルをコピーして実行しよう。

$ openssl pkcs12 -in <エクスポートしたファイル(.pfx)> -out <適当なファイル名.pem> -nodes

 これでRubyで扱える.pemファイルが出力される(参考:@ITの「*.pfxファイルからPEM形式で証明書や秘密鍵を取り出す」)。

 このファイルを適当な場所に保存し、SSL_CERT_FILE環境変数にそのパスを指定する。たとえばC:\Users\hylom\windows.pemとして保存した場合、以下のようになる。

$ set SSL_CERT_FILE=C:\Users\hylom\windows.pem